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ヱビスビールと恵比寿様
本日も痛いほど強い日差しが差し込み、
うだるような暑さで体力を削られているような気がします。
この天気は少なくともお盆までは続くようで、
体調管理には気をつけなければなりません。
さて、この時期にビールを飲みたくなる人が多いと思いますが
今回は「ヱビスビール」についてのご紹介です。
ご存知のように、サッポロビールから発売されている
「ヱビスビール」は所謂プレミアムビールと言われるカテゴリで
常にトップクラスのブランドとして知られているビールです。
聞くところによると、お高いレストランや料亭などでは
この「ヱビスビール」を置いているところが多いようです。
じつは日本麦酒酒造会社(現サッポロビール株式会社)から
「ヱビスビール」は発売されたのは
今から約117年前の明治23年に遡ります。
その後、明治34年には工場内にビール出荷のための専用の
貨物積卸場「恵比寿停車場」が完成、
5年後の明治39年には旅客が乗降する「恵比寿駅」となります。
つまり、現在の東京・渋谷区の地名「恵比寿」は
この「ヱビスビール」が由来となっているのです。
ちなみに、JR恵比寿駅の発車メロディには
現在ヱビスビールのCM曲が導入されており、
ご存知の方も多いのではないでしょうか。
それではなぜ明治20年頃、ビールそのものが
あまり一般的には知られていないような状況の中で
「ヱビスビール」というネーミングをつけたのでしょうか。
じつは残念ながら確かな記録は残っていないようなのですが、
①ビールそのものを広く理解してもらいたかったので、
人々に馴染みの深い神様の名前にした。
②会社を設立したばかりだったので、
商売繁盛の神様・恵比寿様にあやかろうとした。
③ビール(お酒)はどうしてできるのか科学的に解明されて
いなかった時、お酒は神様のご加護によるものと
考えられており、お酒と神様の密接な繋がりがあったため。
というような説が社内では伝えられているようです。
どれが本当なのでしょうね。
いずれにしても、恵比寿様との関係を重んじたのは事実のようですね。
その証拠に、明治26年に兵庫県・西宮神社から勧請して、
当時の工場内に恵比寿神社というお社を創建しています。
これは現サッポロビール所有の神社であり、
現在は恵比寿ガーデンプレイス内(サッポロビール本社ビル横)にあり
平成6年から一般公開もされているそうです。
※参考文献 『図説 七福神』戎光祥出版