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「七夕の節句」 五節句シリーズ④
五節句シリーズの第四回目は、
7月7日「七夕(しちせき、たなばた)の節句」です。
「七夕」は五節句の4番目の節句で、
古代大陸の牽牛(けんぎゅう)・織女(しゅくじょ)伝説が
奈良時代に日本へ伝わり、
日本古来の棚機津女(たなばたのつめ)の物語と合わさって
現在の七夕祭りが生まれたと言われています。
日本では古来より、「棚機津女」といわれる女性が
機(はた)で織った布を神におさめ、病気や災厄が起こらないように
願ったという話がありました。
そして、大陸の文化と合わさって
竹竿に糸をかけて願いを星に祈るとかなえられるという習わしに従い
梶の葉に歌を書き付けて手向ける「星祭り」を行うようになりました。
その後、江戸時代に入ると、短冊に詩歌を書き
笹竹に軒先に立てる風習が寺子屋の普及とともに浸透していきました。
明治になり、各地で
大規模な七夕祭りが開かれるようになることで
さらに一般の人々の風習として広まっていったようです。
現在、7月7日は
織姫と彦星が逢瀬を重ねる星を見守る日として知られ、
願い事を書いた短冊や色紙を切った網、吹き流しなどを飾って
竿竹にくくると、その祈りが届くとされており
全国各地で七夕にちなんだ催しが開かれています。
なお、七夕の食べものとして
「素麺(そうめん)」があります。
これは、奈良時代に伝わった唐菓子の一つで
小麦粉、米粉に塩をまぜてねりあげた
「索餅(さくべい)」が原形と言われています。
索餅は、熱病を流行らせた霊鬼神(7月7日に亡くなる)が
子供時代に好きだったもので、
生前好んだ索餅をお供えすることによって
その祟りを沈めるとされていました。
やがて、索餅は現在の素麺へと変化していき
七夕に素麺を食べるようになったそうです。
以上、7月7日「七夕の節句」のご紹介でした。
次回の第五回目は9月9日「重陽の節句」です。